とある学内プログラムの経過報告

お久しぶりです。

先週の土曜日に私が参加している学内プログラムの前半部分が終わり、その成果報告がありましたので、ここまでで得られたこと、感じたことを言語化したいと思います。(このプログラムでの公用語は英語ですので、英語面での学び・気づきも多くありましたが、今回はメタの視点からこのプログラムについてみてみたいと思います。)

 

このプログラムの前半はSDGsから1つ選び、それを2030年までに東京で達成するためにはというテーマで行われました。

 

答えがあるのかがわからない問いに半年間向かい合う

まず、このプログラムでは2030年までに東京で達成したいSDGsのテーマを選び、半年間同じテーマでに取り組みます。もちろん、運営側が最初から想定しているような答えはありません。学生が主体となってああでもないこうでもないと半年間悩み続けます。

よく言われることですが、現実社会には最初から答えがある問いなんてありません。受験で経験したような答えがある問いに早く正確に答えられるということとはまた別物です。現実社会あるにおいては、ある人にとっては最適解でも、別の人にとってはそうではないということが往々にしてあります。すべての人にとって最適であるという完璧なsolutionというものがあればよいのですが、大体の場合はそのような都合の良いものはありません。

その中でもいかに自分たちの解決策を全体において最適だという状態に近づけることが難しいことであるかを思い知りました。

でも、より質の高い解決策を生み出せるようになるためにはこの経験の繰り返ししかないとも感じました。このように、答えがない問いに対して今までどれほど真剣にぶつかりあってきたのかが、どれほど質の高い解決策を生みだせるのかに大きな影響を与えるとも思っています。

 

チームプロジェクトの難しさ

このプログラムは社会問題に対して似たような興味を持つ人同士でチームが組まれて取り組みます。大体、5~6人です。

チームとして取り組むので、だれか1人だけその問題に対して知識があり、その人だけが実質稼働しているという状態はチームとしてはあまり望ましくありません。

全員が均等とまでは言いませんが、同じように問題意識を抱き、プロジェクトに対して理解があるという状態がチームとして同じテーマに取り組むうえで望ましいでしょう。

しかし、現実はそうはいきません。課題を言い訳にしてあまりチームとしての仕事に参画しなかったり、ミーティングに遅刻したりする人もいます。おそらく、これは今回のプログラムに限らず、すべての組織やチームに共通で起こることです。

そういった中でいかにチーム全体としてある程度のものを成果として出すことが難しいことであるかを感じました。ここらへんのことは今後チームや組織のリーダーとなっていく際には無視できない要素であると思います。

 

課題の策定こそが重要である

SDGSの中から一つテーマを選ぶのですが、さらにここからチームとして取り組む問題を絞らなくてはなりませんでした。SDGsの1つのテーマに絞り込んだとしても、それはまだまだ広すぎますからね。

そして、その問題の策定までかかる時間が非常に長かったです。なんなら、成果発表会の1か月前(プログラム開始から5か月後)ぐらいに完全に決まりました。

でも今振り返るとそれはそれでいいと思います。やはり、質の高い解決策は質の高い課題に宿ると私自身は考えており、本当にその課題は解決することが必至なのか。それを課題だと認識している人は本当に多いのか。などの課題としての質を最初の段階で慎重に判断することがまず重要だと思います。解決策を考えるという段階でその課題が実は解決しても価値がないというものだったということに気が付いても遅いからです。

課題の策定は慎重すぎるほどがちょうどよいと思います。

 

このように実社会の問題を解決することの難しさを学び取ることができたと思います。

このプログラムは秋から後半戦のスタートです。せっかく参加したからにはこれからもできるだけのことを学び取り、修了したいと思います。