自身のキャリアについて考えてみた

今回は自身のキャリアについて考えてみたいと思います。

 

学校の課題で20年後の自分から今の自分に送る手紙というものがでたのでここにそれを共有したいと思います。

 

将来の成功のために大学生のうちにやるべきということで悩んでるみたいだね。それなら、20年後の自分からアドバイスしてみるよ。ここで伝えたいことは主に3つあるよ。

1つ目は、これは大学を学部までとしてとらえるのではなく修士博士も見据えてのことなのだけど、専門性を身に着けることだね。もちろん、専門性というのは磨き続けないといずれは陳腐化してしまうものだから常に磨き続けることが必須だね。専門性が重要だからといって焦る必要はないよ。学部時代は、すべての学問や社会に出てから役に立つような技術や知識、思考法をじっくりと手に入れることに主眼を置いてみるといいかもしれない。専門性に関しては修士や博士に行ってからじっくり鍛え上げても遅くはないと思うよ。学部時代にどれほどこの基礎を盤石なものにしておくことが、修士以降や社会に出てから成長曲線の傾きを急なものにする上で重要だと思っているよ。また、この大学生であるという時に自分の専門分野といった体系化された学問だけではなく、今、実社会で起きている技術革新にも目を向けてみるのもいいかもしれない。実社会ではすべてがいままで君たちが取り組んできた学問のように体系化されているわけではなく、まだ体系化されていなくカオスのような状況になっているものも少なくないから、そうしたものにも目を向けて、今後自分たちが向かっていく方向の先にあるものをこの時期に知っておくことはもちろんいいことだと思うよ。もちろん、学問に対しても真摯でないといけないよ。

2つ目は、自分のキャリアを探索する時間を設けてみることだね。自分の中に、この職業は不向きかもしれない。この仕事は面白いかもしれないという思いがあるだろうけど、その適性について本当に確かめたことはあるかい?そういった自分の適性についての仮説を自分なりに持っているならば、その仮説が本当に正しいのかを検証しなくてはならない。この仮説を立てることとその検証はセットで行うべきだよ。でも、その検証はどう行うかって疑問に思うかもしれない。その方法は君が思っている以上に山ほどあるよ。例えば、自分が気になっている業界のインターンシップに参加してみるのも一つの手だね。他に、起業することがその一つの検証手段になりうるなら試してみるといいかしれない。もちろん、起業を絶対しなくてはいけないというわけではないよ。いくら机上で仮説を頭の中で巡らせていても意味がないよ。その仮説の立証をしなきゃ。その検証の結果を受けて、また新たな仮説を立てる。そして、またその検証を行う。キャリア探索はその繰り返しだよ。だけど、現実問題を考えると検証する仮説が自分にはなかったりするかもしれない。そういう時は何気ない友達との会話や授業を活用するのもありかもしれない。今自分の周りで働いている人の多くは何気ない友達との会話からヒントを得て、今に至っているという人も多いよ。そういった何が起こるかわからないという不確実性や偶然から得られるセレンディピティを大事にすることが君なりの仮説を立てることに役に立つと思うよ。

今まで主に2つのことについて言ってきたけど、これら2つのことを決して独立なものとして考えてはいけないよ。これら2つのいわば「深化」と「探索」は常にセットにして行うべきだよ。これら2つを行うことによって、一方が他方に良い影響を与えるというシナジー効果があるからね。最初のうちは一方がうまくいいかなかったり、どちらもうまくいかないということがあるかもしれない。というか、最初はうまくいかないことがほとんどだと思うけど、こういったアントレプレナー的思考に基づく行動というのは訓練を重ねることでより上手にできるようになっていくものだから、最初のうちは気にしなくていいよ。だけど、ただむやみに繰り返せばよいかというとそうではないよ。実際に行動を起こしたならその結果をしっかりと観察して、それを自分の納得のように概念化すること。そしてそれを受けて実験を再び行うこと。そういったサイクルを意識して行うと効果的だよ。

 

 

もちろん、人によってキャリアについてどう考えているかは変わってくるとは思うので、ここに書いたことに対して異論反論はあって当然だと思います。

しかし、自分は「大学生のうちにどのようなことをすればよいか」という抽象的な問いに対して以上のように思いました。